テレマンはバッハと同時代に活躍した、ドイツの作曲家です。「ターフェルムジーク」は「食卓の音楽」を意味する言葉で様々な楽器の為のソナタや協奏曲などが集められた、3つの曲集から成っています。タイトルの通り、貴族が食事をする時に演奏されることもあったと言われています。
クラシックに限らないことだけれども、音楽には奏でられるのにふさわしい時間帯があるように思います。季節はどうも、ヨーロッパと日本の事情が違うのであまり関わりはないみたい。バロック音楽の時代やモーツァルトの時代まで、貴族の生活は朝方まで飲めや歌えやの宴をして陽が高くなる頃には寝ている。映画「アマデウス」で飲んだくれたモーツァルトが、早朝の雪の中をふらふらしている様子があったと思います。そう言う光景からすると日本ではバロック音楽は朝の音楽というイメージが感じられるのも、あながち遠からずという感じだけれどもどうかしら。
否、わたしは音楽が求める空気感があると思います。バロック音楽が金属的なものや、ダイナミックスを纏っていないのは「夜のしじま」に奏でられることを望んでいるからではないでしょうか。
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